本会呼びかけ人の一人である斎藤英喜さんは、かねてより病気療養 中のところ、2024年9月4日午後7時26分、左内頸動脈瘤破裂による、くも膜下出血・脳幹出血により永眠しました。ここに謹んで追悼いたします。
2015年5月頃、斎藤さんと山下との間で、陰陽道研究者の集まりをやってみたいという話が出ました。その年10月18日夕方、法金剛院・花園今宮神社の見学を終えた斎藤さん・山下と赤澤・梅田が京都駅近くで合流し、その場で瞬く間に参加者への呼びかけ・会場・開始時期など研究会の計画が具体化しました。第一回目の研究会について斎藤さんのブログでは、下記の様に記されていました。https://ameblo.jp/susano-saito/entry-12141498647.html2016年3月21日 「陰陽道史研究の会」の第一回、旗揚げ研究会まず土曜日は東京の大東文化会館で、「陰陽道史研究の会」の第一回、旗揚げ研究会。陰陽道史の研究者が一緒に研究する場が必要ではないか、ということで山下克明先生を筆頭に、梅田千尋、赤澤春彦、それに僕の四人が「呼びかけ人」となって立ちあげた会です。最初は10人ぐらいかなと思っていたら、予想に反して30人近い「陰陽道」の研究者の方たちが大結集しました。以下、報告内容。 ・山下克明「陰陽道研究の現状と課題、管見」 ・赤澤春彦「中世陰陽道研究の覚書」 ・梅田千尋「近世陰陽道研究の現状と課題」 ・斎藤英喜「陰陽道の「宗教性」をめぐる研究史の整理」会のあとの懇親会も、たいへん盛り上がりました。やはり「孤立」している陰陽道研究者にとって、こういう会を始めることの要望が強かったんだな、とあらためて思いました。でも、孤立したもの同志の「ぬるま湯」にならないように。懇親会のあとの二次会も、楽しかったです。思い出すと、去年の五月に、三条通りの大将軍神社で山下先生とお会いして、いろいろと話したことが、そもそもの始まりだったような(笑)(以下略)その後、年2回のペースで、東京と京都で会を重ねてきました。陰陽道研究の集約と情報交換の場として、論集・展示など様々な成果につなげることができました。次回の第18回研究会では闘病を終えられた斎藤さんの御講演を拝聴し、快気祝いを兼ねて若狭の海の幸を楽しむ予定でした。が、実現には至りませんでした。本会が、宗教学・歴史学・国文学・民俗学など様々な学問分野の研究者の参加を得られましたのも、分野を超える根源的な問いを発信してこられた、斎藤さんの魅力の賜物です。大きな構想を完成させる、その志半ばでのご逝去は、残念という言葉では言い尽くせません。安倍晴明・いざなぎ流・折口信夫・大嘗祭…と広がる斎藤さんの神話的宇宙の中でも、陰陽道とその神々は、全てを結ぶ要だったのではないかと推察します。現在は、自由に宇宙を駆け巡っておられるであろう斎藤さんの御遺志をこれからも引き継いでいく場として、研究会を継続していきたいと考えています。陰陽道史研究の会 呼びかけ人 山下克明・赤澤春彦・梅田千尋
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