2021年9月14日火曜日

【催し物のお知らせ】高知県・奥物部美術館で「いざなぎ流」企画展

奥物部美術館 企画展「いざなぎ流御祈祷」 会期:令和3年9月14日 ~令和4年2月27日

高知県香美市物部町にある奥物部美術館(高知県香美市物部町大栃872-2 奥物部ふるさと物産館内)にて、当地の民間信仰であり、陰陽道とも深い関りがあるとされている「いざなぎ流」の企画展が開かれます。

今回の企画展では、現役のいざなぎ流太夫による祭の再現展示や、関連イベントとして太夫によるギャラリートーク、御幣切体験、舞神楽の披露なども予定されているとの事です。


詳細は以下のURLからご確認ください

http://inakami.net/event/izanagi_okumonobe-24967.html?fbclid=IwAR0IejBvpwuFyH2L6uv1u1sRjlraS6_ONW7Nfqo2GLTP1GGqD7o78h7Bylc

2021年9月8日水曜日

「東京新聞」掲載のコメントにつきまして

昨年掲載された記事ですが、現在も時折ツイッターなどで言及されるようで、質問を受ける機会がありましたので掲示します。

弊会呼びかけ人のコメントが掲載された新聞記事につきまして、「県民福井」掲載時の文と、後日「東京新聞」に転載された要約版では、若干ニュアンスが異なるようです。下記に併記しておきますので、本来の文脈と異なる言葉に置き換えられていることに留意し、今後ツイートなどで引用される際にはご参照頂ければとおもいます。

1)「日刊県民福井」2020年1月26日 1面掲載「陰陽道存続の危機」のコメント部分(2021年9月8日現在リンク切れ)

京都女子大梅田千尋教授は「(二〇〇〇年代初頭に起きた)安倍晴明ブームで人気が高まったことが、地道な継承に影響を及ぼしたのではないか」と推測する。梅田教授は、ブーム以降、各地で晴明にまつわる神社などが脚光を浴びる一方で、天社土御門神道の正統な継承を目指す人が現れなかったと指摘。「陰陽師のファンタジー的なイメージが先行したことで、無形文化財的な要素を浸食したとも言える」


2)「東京新聞」2020年2月29日16:00掲載「晴明直系 陰陽道 途絶の危機 平安から1000年後継なく」のコメント部分 https://www.tokyo-np.co.jp/article/17679

「研究者の京都女子大梅田千尋教授は二〇〇〇年代初頭に安倍晴明ブームが起き「ファンタジー的なイメージが先行し、にせ陰陽師が頻繁に現れるようになった」と指摘。正統性を持つ後継者が途絶えることを危惧する。」


2021年5月13日木曜日

『中外日報』に細井浩志氏・赤澤春彦氏の論説が掲載

 宗教・文化を専門とする新聞『中外日報』に、本会呼びかけ人である細井浩志・赤澤春彦の両氏が陰陽道研究の現状を解説した「陰陽道研究の現在」を寄稿しています。

オンライン版は下記URLからどうぞ。


・中外日報 オンライン

https://www.chugainippoh.co.jp/

・論 寄稿 「陰陽道史研究の現在」 細井浩志 赤澤春彦

https://www.chugainippoh.co.jp/article/ron-kikou/ron/20210428-001.html

2021年5月2日日曜日

2021年4月 第11回 陰陽道史研究の会 参加記

第11回 陰陽道史研究の会 参加記(木下琢啓)
 第11回陰陽道史研究の会は2021年4月4日に開催された。未だ猛威をふるい続けている新型コロナウイルス感染症予防のため、今回もオンライン会議システム「ZOOM」を利用しての開催であった。
 今回は1月14日に刊行された『新陰陽道叢書』第2巻中世篇発刊にちなんで、その編者である赤澤春彦氏、同書に新稿を寄せられた下村周太郎氏、遠藤珠紀氏の3名が発表した。
 
 最初に赤澤春彦氏が「『新陰陽道叢書中世巻』と中世陰陽道研究」という題で、『新陰陽道叢書』中世篇の意義および意図、中世陰陽道史研究の現状について編者の立場から概説した。
 赤澤氏はまず旧『陰陽道叢書』における中世陰陽道研究の論点確認と課題をまとめ、それらがどの程度克服されてきたかを解説。『新陰陽道叢書』中世篇の持つ意義、これまでの研究成果と、研究進展で新たに浮かび上がった課題や研究テーマを紹介・共有・提言する目的を持っていることを強調した。つづいて同書収録の論文と各論の要点についてダイジェストで紹介。陰陽道史研究にとって中世は、一連の陰陽道変遷の中で共通する問題点の有無を確認する上で重要な時代であるとまとめた。
 
 下村周太郎氏は「中世国家論と陰陽道研究」と題し、「中世国家論」において陰陽道研究が持つ意義について著名な学説との関りから考察した。
 中世の宗教体制論は、主に「権門体制論」に基づく「顕密体制論」と、「東国国家論」に基づく「武家的体制仏教論」という大きく二つの学説の影響の下で展開されており、陰陽道に対する評価については、前者は「顕密体制」の一要素であったとするのに対し、後者は神祇信仰と仏教に並ぶ一つの宗教勢力であり、なおかつ神祇と仏教を接合する役割を有していたと見なされていたという。 この相克する国家論と宗教体制論のいずれが中世における陰陽道の位置付けとして妥当かという視点から下村氏は、鎌倉・室町両幕府における「天変地異祈祷」の位置づけに注目した。
 鎌倉期、三代将軍実朝の時代には天変地異発生時の「内典」仏教と「外典」陰陽道の合同による祈祷=天変地異祈祷が「国家的祈祷」として確立されており、その本質は朝廷で行われる祈祷と同質であったという。そして室町幕府における天変地異祈祷も鎌倉幕府の宗教体制の継承・踏襲であり、室町幕府が国家的祈祷の主宰権を掌握し、権力的に朝廷を上回ろうとしたという見方への疑問を示した。また、「権門体制論」「顕密体制論」をふまえて、顕密仏教体制の一員として陰陽道を位置づけた。
 
 遠藤珠紀氏は「天正10年閏月問題から見た中世末期の暦道」と題し、天正10年(1582)に織田信長が閏月の配置を巡る問題から朝廷の暦に疑念を抱いた一件を取り上げて、中世末期における暦道の実態を調査した結果について発表した。
 この一件は、朝廷の暦では天正11年に閏正月が設定されている閏月について、天正10年に閏12月があるのではないかと信長が話した事を発端とする。これは濃尾地方の暦に閏12月が置かれていた事が原因であった。時の陰陽頭土御門久脩や勘解由小路在昌らは相談の結果、閏12月はないと信長に回答。信長も一旦はこれを受け入れたが、6月1日に上洛の際に再度「閏12月」の話を持ち出したという。結局この問題は翌2日に本能寺で信長が討たれた事で話は終わっているが、遠藤氏によればこの一件から当時の暦を巡る事情が見えてくるという。
 中世には「地方暦」が登場した。これらの地方暦も元は「宣明暦」が基礎となっているが、次第に各地で独自のルールや調整法が確立されていった結果、朝廷の暦算との間に齟齬が生じることもあったという。知識の伝授には地方に移住・滞在するようになった官人陰陽師との関係が存在した可能性もある。信長が持ち出してきた閏月の問題は、濃尾の暦と朝廷の暦とで閏月の計算方法に齟齬があった事が原因の一つであった。また信長が再度閏月の問題を出した甲州征伐後という時期に注目し、甲斐・信濃でも濃尾地方と同じ閏12月が置かれた暦を使用していた事が、影響したとの見解を示す。
 さらに、朝廷において暦道を司っていた賀茂氏勘解由小路家がこの時期断絶を見た。暦の作成と献上は実質的に土御門家が担当する事になった。朝廷で造暦を司る勘解由小路家、さらには土御門家も後継者不在と財政逼迫に直面して作業に支障をきたすこともあった。 天正10年閏月問題はしばしば「信長と天皇との問題」として捉えられがちだが、それだけに収束させる必要はなく、同時期の暦を巡る環境を物語る事件として位置づけた報告であった。
 3名の発表後、総合討論と質疑応答があり、会は終了した。前会に引き続き、今会も『新陰陽道叢書』の続篇刊行にちなんだテーマで意欲的な発表が行われた。次会も精力的な発表に期待したい。

2021年4月2日金曜日

4月4日 第11回「陰陽道史研究の会」ご案内

 第11回「陰陽道史研究の会」を、以下の通り開催いたします。

会直前ではありますが、申し込み人数に若干の余裕がありますので、ご関心がありましたらご参加ください。

今回、オンラインでの開催という形になりました。
大変お手数ですが、ご参加を希望される方は、下記リンク先のフォームからお申し込みください。
4月3日(土)までのご返信をお願い申し上げます。
 追ってZOOMの会議IDとパスワードを送付したいと思います。

日時: 2021年4月4日(日) 13:00~17:00 ZOOM によるオンライン開催
テーマ:中世陰陽道史研究の最前線

  昨年の9月から『新陰陽叢書』の刊行がはじまり、現在、第2巻中世巻まで出てます。同書は旧叢書以降の重要な論考だけでなく、新稿も数多く寄せられているのが大きな特徴です。そこで、新叢書の刊行を機会に、論文をもとに参加者の皆さんと議論し、さらに理解を深めたり、疑問を氷解させる機会になればと思います。今回は中世に焦点を据え、同書中世巻に新稿を寄稿された下村周太郎氏と遠藤珠紀氏にご報告いただきます。本会は時代や研究分野が異なる研究者の集まりですが、「陰陽道」を共通言語に忌憚ないご意見やご質問を交わていただければ幸いです。 

13:00~ 赤澤春彦「『新陰陽道叢書 中世巻』と中世陰陽道研究」
13:20~ 下村周太郎氏「中世国家論と陰陽道研究」 
小休止
14:30~ 遠藤珠紀氏「天正10年閏月問題から見た中世末期の暦道」
15:40~ 参加者自己紹介・総合討論

申し込みフォーム
↓下記リンク先から 4月3日迄にお申し込みださい。ZOOMのIDとパスワードをお知らせします。
(フォームからの入力が出来ない場合は、このメールにご返信ください。)

https://forms.gle/nQ1JfZUKCuDuu45AA


陰陽道史研究の会 呼びかけ人  
山下克明 斎藤英喜 梅田千尋 赤澤春彦


◇『新陰陽道叢書』第2巻中世 が刊行されました。下記に特設サイトを設けております。本研究会で発表された成果も、多数論文として収録されています。販売価格 9,900円(税900円) なお、今回報告も本巻所収論文に関する内容です。
https://sites.google.com/view/shin-onmyodo/



2021年2月28日日曜日

『新陰陽道叢書』続刊の刊行時期について【お知らせ】

 名著出版より好評発刊中の『新陰陽道叢書』は、現在のところ第1巻(古代)と第2巻(中世)が刊行されています。

ただし第2巻以来、諸事情により予定していた各巻刊行時期がやや遅れております。従って、第3巻(近世)以降の各巻刊行時期も当初予定より遅れるかと思われます。


各位におかれましてはお手数をおかけいたしますが、なにとぞご寛恕の上、ご理解賜りますよう、お願い申し上げます。


なお、発刊元である名著出版様のHPおよび公式の情報(Twitter,Facebook等)では既に告知されているようですが、第3巻(近世)以降の刊行予定は以下のようになるかと思われます。


『新陰陽道叢書』 第3巻(近世篇)以降の刊行予定

●第3巻(近世)⇒2021年 4月下旬

●第4巻(民俗・説話)⇒6月

●第5巻(特論)⇒9月


詳しくは・・・

名著出版HP 

https://www.meicho.co.jp/

『新陰陽道叢書』特設HP

https://sites.google.com/view/shin-onmyodo/

2021年2月17日水曜日

新刊のご紹介 『現代思想』2021年5月臨時増刊号 総特集=陰陽道・修験道を考える

  青土社より発刊されてる『現代思想』の2021年5月号は、臨時増刊号として「総特集 陰陽道・修験道を考える」と題し、陰陽道と修験道の研究の最前線にいる研究者の論考が一堂に会する事となりました。

 陰陽道についての論考は、当会の声掛け人および当会参加の各氏による最新の研究成果が掲載される、まさに決定版・永久保存版となります。

 是非とも手に取っていただき、絶賛刊行中の『新陰陽道叢書』(名著出版、第2巻 中世篇まで既刊)と共にご一読くださいますよう、お願い申し上げます。


【書籍情報】

『現代思想』2021年5月 臨時増刊号 「総特集 陰陽道・修験道を考える」

 列島の古層にある信仰により近いように思われる陰陽道と修験道はいったいどのように形成され、そして後世にどのようなかたちで受け継がれているのか。日本の宗教・信仰を広い視野のなかで思考しつつ、陰陽道と修験道を架橋しながら、さまざまな日本の思想とのかかわりを考える。これまでにない陰陽道・修験道の決定版。

【論考執筆者】

斎藤英喜/細井浩志/赤澤春彦/梅田千尋/林淳/鈴木正崇/長谷川賢二/小松和彦/山下克明/ハイエク・マティアス/水口幹記/高田義人/鈴木耕太郎/宮家準/時枝務/徳永誓子/久保康顕/小池淳一/大内典/天田顕徳/小山聡子/星優也/彌永信美/安藤礼二/ファビオ・ランベッリ/小川豊雄/原田信男/伊藤聡/岩田重則/碧海寿広/木村朗子/他

2021年4月14日発売予定

予定価格 2400円+税


詳細は・・・

青土社ホームページ 『現代思想』の当該ページをご覧ください。

http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3552