2022年3月1日火曜日

『新陰陽道叢書』に関するオンライン書評会のお知らせ

 『新陰陽道叢書』第5巻 特論を使用した以下の書評会がオンラインで開かれます。

どなたでも参加可能ですので、詳しくは『新陰陽道叢書』特設ホームページをご覧ください。 

※事前の予約が必要です。


【『新陰陽道叢書』特設ホームページ】

https://sites.google.com/view/shin-onmyodo#h.mnj7akjwe8om

【『新陰陽道叢書』Twitterアカウント】

https://twitter.com/shinOnmyodo

【『新陰陽道叢書』Facebookアカウント】

https://www.facebook.com/shinOnmyodo/








2022年1月9日日曜日

展示会(企画展)と講演のお知らせ:福井県おおい町「暦会館」にて”土御門史蹟”の企画展と講演

 【企画展と講演の御案内】福井県おおい町 暦会館 企画展「納田終の伝説と史実」と講演


中世、戦乱を避けて安倍晴明の子孫である土御門家の当主が三代にわたって居住した領地であり、現在もなお陰陽道の系譜を引き継ぐ土御門神道(天社神道)が守られている福井県大飯郡おおい町名田庄にある資料館「暦会館」(谷川泰信 館長)にて、2月1日から令和三年度 暦会館企画展「納田終(のたおい)の伝説と史実」が開催されます。

土御門神道を継承する「天社土御門神道本庁」を始め、同庁の祭祀場である「天壇(安倍氏居館跡地)」と「泰山府君社跡」、当地で生涯を終えた安倍氏(土御門家)当主三代の墓所、奥州安倍氏の伝説がある「薬師堂」、”おはけ神事”や”芝走り”といった特殊神事のある「加茂神社」などの”土御門史蹟”は歴史的に貴重かつ重要であり、同時にロマンあふれる伝説に満ちています。今回の展示会は”土御門史蹟”にまつわる史実と伝説を、史料を中心に紹介していく企画となっています。

同展会期中には「陰陽道史研究の会」の声かけ人でもある梅田千尋氏(京都女子大学)による講演「土御門家史蹟の再発見」もあります(※定員あり)

詳細は「暦会館」HPをご覧ください。


【おおい町 暦会館ホームページ】

https://ooi-koyomi.info/

『新陰陽道叢書』第五巻 発売中です

 


最新の陰陽道研究の集大成として刊行されてきました『新陰陽道叢書』も、一区切りとなる第五巻が発売されています。

第5巻は「特論」と題し、通時代的な陰陽道研究の諸課題についての最新の研究成果と考察を収録しました。

詳細は名著出版の特設HPをご覧ください。


※名著出版 『新陰陽道叢書』特設ホームページ(注文・購入できます)

https://sites.google.com/view/shin-onmyodo/#h.putqgjtyz4va

2021年11月22日月曜日

2021年10月 第12回 陰陽道史研究の会 参加記

 第12回「陰陽道史研究の会」参加レポート   木下琢啓


第12回「陰陽道史研究の会」は10月17日にオンライン会議システム「ZOOM」を使って開催された。今回は順次発刊されている『新陰陽道叢書』の第3巻に当たる近世篇をテーマとして、梅田千尋氏、奈良場 勝氏、嘉数次人氏の三氏の発表があった。

最初に梅田氏が「近世陰陽道史の現段階と展望」として、『新陰陽道叢書』近世篇 編集の趣旨解説をおこなった。『新叢書』近世篇は、これまで主に近世社会史・制度史等の中で比較検討の一素材として取り上げられてきた近世陰陽道が、陰陽道史自体の中ではどう変化を捉えるか、また近世社会の中でどのような影響を与えたかについて、『旧叢書』以降の近世陰陽道史研究の飛躍的な進展と深化が明確に解るように構成したという。

また今回、近世陰陽道および陰陽道組織が占いや暦術を学問として発信し、それに接した近世の各層知識者の中で陰陽道的学知が浸透していた事に注目した研究も取り上げ、西洋の学知が流入していく中でもなお陰陽道およびその知識が多様性・多層性をもって人々に受容されていた事を示す事が出来たのではないかと総括した。

次いで奈良場氏による「近世初期の易神信仰について」は、近世初期の日本に登場した「易神」の存在について、登場の経緯と陰陽道との関りを論じた発表であった。易経を経典の一つとした儒教は元来「怪力乱神を語らず」として神の存在を語るものではなく、また易占についても世界の生成原理として理解されるが故に占いに神が関与する事はないと考えられてきた。それが日本において、中世には道教の「太極図」から「太乙(救苦天尊)」が北辰信仰に、そして近世初期に陰陽道の神である鎮宅霊符神に結びつき、同神が易占の神すなわち「易神」と明言されるに至ったという。ただ、この易神信仰は同じく近世に起きた儒教の独立と朱子学の定着、易占書の流通によって次第に衰退していく事になるが、現在においても神道等にその影響が認められ、今なお日本独自の易の受容によって生まれた易神信仰の一端は様々な形で残っているとの事であった。

質疑応答では、易神と陰陽道特有の「暦神」との関係性についての質問や、鎮宅霊符信仰からの視点でみる易神についての質問、また現代の易の知識や作法が近世以前と異なる事への感想などがあった。

続いて嘉数氏の「寛政改暦と土御門家」は、江戸時代中期に実施された寛政改暦についての研究発表であった。寛政改暦は江戸時代に入って三度目の改暦であったが、民間研究者の登用と西洋天文学の知識が導入された点で、貞享・宝暦と過去二度あった改暦と大きく異なる。嘉数氏は、寛政改暦における政治面での動向、当時の土御門家の天文学のレベル、そして寛政期の改暦プロセスの三点を関心の所在とした。

寛政改暦はこれまで、前回の宝暦改暦で編暦権を奪われた幕府天文方が再びその権利を取り戻す為に、土御門家には改暦を秘していたと考えられてきた。しかし嘉数氏は史料調査によって、改暦の意向と諸経緯の情報の土御門家への伝達について明らかにした。また、幕府および天文方側も土御門家と各種の情報交換を頻りに図っており、相応の待遇をもって接していた事を明らかにした。この他、土御門家が所蔵していなかった典籍を幕府の文庫から貸し出す等の配慮もされており、専ら天文方と土御門家の編暦権を巡る攻防に注目が行きがちになる寛政の改暦事業は、互いの事情がありながらも歩調を合わせて行われていたとの事であった。

 質疑応答では、土御門家は天文方の主要層をどの程度認識していたかについての質問や、当時最先端の天文学知識を保有していた仙台藩の例から、東西での情報格差があったのではないかという質問、嘉数氏が使用した「編暦権」という語の適用範囲についての確認があった。

 各氏発表の後、総合討議では奈良場氏に対して易神信仰展開の経緯について追加説明を求める声や、各種の質問・確認事項、嘉数氏に対しては京都改暦所で土御門家が天文方の道具を使っての観測をしたことについて、事業完了後、天文方の観測具はどうなるのかについて、また例示された史料に関する質問などがあり、発表者だけでなく参加者からも盛んに意見や情報が交換された。最後には第4巻である民俗・説話篇にも話が及び、参加していた第4巻編者である小池淳一氏を中心に第13回のテーマについても意見交換が行われ、盛会のうちに本会は終わった。『新陰陽道叢書』も折り返しに入り、残すところ第4巻と第5巻となったが、本会はその両巻が、いずれも意欲的なものとなる事を確信させてくれる会であった。


2021年10月17日日曜日

『新陰陽道叢書』第4巻 発売されます

 名著出版より刊行中の『新陰陽道叢書』の最新巻、第四巻 民俗・説話篇(小池淳一 篇)が発売となります。詳細は下記URL 特設ページをご覧ください(パンフレット、各巻所収論文の一覧、注文もできます)。


【『新陰陽道叢書』特設ページ】

https://sites.google.com/view/shin-onmyodo/



2021年9月14日火曜日

【催し物のお知らせ】高知県・奥物部美術館で「いざなぎ流」企画展

奥物部美術館 企画展「いざなぎ流御祈祷」 会期:令和3年9月14日 ~令和4年2月27日

高知県香美市物部町にある奥物部美術館(高知県香美市物部町大栃872-2 奥物部ふるさと物産館内)にて、当地の民間信仰であり、陰陽道とも深い関りがあるとされている「いざなぎ流」の企画展が開かれます。

今回の企画展では、現役のいざなぎ流太夫による祭の再現展示や、関連イベントとして太夫によるギャラリートーク、御幣切体験、舞神楽の披露なども予定されているとの事です。


詳細は以下のURLからご確認ください

http://inakami.net/event/izanagi_okumonobe-24967.html?fbclid=IwAR0IejBvpwuFyH2L6uv1u1sRjlraS6_ONW7Nfqo2GLTP1GGqD7o78h7Bylc

2021年9月8日水曜日

「東京新聞」掲載のコメントにつきまして

昨年掲載された記事ですが、現在も時折ツイッターなどで言及されるようで、質問を受ける機会がありましたので掲示します。

弊会呼びかけ人のコメントが掲載された新聞記事につきまして、「県民福井」掲載時の文と、後日「東京新聞」に転載された要約版では、若干ニュアンスが異なるようです。下記に併記しておきますので、本来の文脈と異なる言葉に置き換えられていることに留意し、今後ツイートなどで引用される際にはご参照頂ければとおもいます。

1)「日刊県民福井」2020年1月26日 1面掲載「陰陽道存続の危機」のコメント部分(2021年9月8日現在リンク切れ)

京都女子大梅田千尋教授は「(二〇〇〇年代初頭に起きた)安倍晴明ブームで人気が高まったことが、地道な継承に影響を及ぼしたのではないか」と推測する。梅田教授は、ブーム以降、各地で晴明にまつわる神社などが脚光を浴びる一方で、天社土御門神道の正統な継承を目指す人が現れなかったと指摘。「陰陽師のファンタジー的なイメージが先行したことで、無形文化財的な要素を浸食したとも言える」


2)「東京新聞」2020年2月29日16:00掲載「晴明直系 陰陽道 途絶の危機 平安から1000年後継なく」のコメント部分 https://www.tokyo-np.co.jp/article/17679

「研究者の京都女子大梅田千尋教授は二〇〇〇年代初頭に安倍晴明ブームが起き「ファンタジー的なイメージが先行し、にせ陰陽師が頻繁に現れるようになった」と指摘。正統性を持つ後継者が途絶えることを危惧する。」